前書き
前回はSES契約についてざっくり説明を頂いたので、今回は請負契約について説明をお願いします。
SES契約と請負契約はよく一緒に説明されるね。それではざっくり説明していこう。
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ざっくり解説!
それでは早速ですが、SES契約と一緒によく説明される「請負契約」とはどういった契約なのでしょうか。
SES契約との一番分かりやすい違いは「成果物」に対して責任が発生する、という事だね。つまりSES契約の方では依頼があった機能を作れなかったり、不具合があってもお金は貰えると説明したけど、請負契約の場合にはお金を貰えない可能性が発生するんだよ。
それは考えただけでも怖いですね・・・。お金が貰えないのは辛いので、あまり請負契約では仕事をしたくないですね。この話だけを聞くと
プログラマにとっては請負契約をするメリットがない様な気がするのですが、SES契約などと比較するとどういうメリットがあるのでしょうか。
一番のメリットはたくさん儲けられる可能性があるっていう事だね。
儲けられる・・・。それはいいですね。でもなぜ請負契約の方が儲かる可能性があるのでしょうか。
それはね、SES契約の方でも説明したけどSES契約というのはざっくりいうと働いた時間に対してお客様からお金を貰うよね。例えば、鈴木くんが「月160時間働くことに対して100万円支払います」という契約の場合、とりあえず月160時間鈴木くんが一生懸命働けば100万円をお客様から貰うことができるよね。
はい。まぁ、100万円も貰えていないですが・・・。
100万円貰えていない話はまた今度にしよう。重要なのは鈴木くんがヘボ
プログラマーでも、スーパー
プログラマーだったとしても、160時間働いた場合に貰える金額は変わらない、ということなんだ。例えば、お客様から160時間使ってAという機能の開発を依頼されたとするよね。でも鈴木くんはスーパー
プログラマーだから、半分の80時間で開発が出来たとしよう。そうするとまだ80時間も時間が残っているよね。この場合、どうなる?
お客様から新しい機能の開発を依頼されると思います。
そうだよね。鈴木くんがお客様の想定の2倍の速さで開発したとしても、また次の機能の開発を依頼されるよね。でもお客様から貰えるお金は・・・、増えると思う?
そうだよね。最初に月160時間働くことに対してお金を貰う契約をしているから、鈴木くんがどんなに良いパフォーマンスを発揮しても貰えるお金は変わらないよね。
その通り。請負契約は時間での契約はしない。作るものに対して契約をする。だから、契約時に「Aという機能を100万円で開発し、1ヶ月後に納品します。」という契約を結んだとする。でも、鈴木くんがスーパー
プログラマっぷりを発揮して5日で開発をしたとしよう。その場合、めでたく鈴木くんは5日間で100万円を稼げるんだ。
す、すごい。とりあえず「物」さえ作れば契約時のお金は貰えるわけですね。それを聞くと実力がある人は請負契約の方がお得な気がしますね!
もちろんそこにはリスクもあるよ。もしできなかった場合にはお金を貰えないかもしれない。
そうですね。そういうメリット、デメリットを色々考えてSES契約か請負契約を選ぶんですね。
そうだね。本当はもっと色々な事情を考慮する必要があるけど、今回はこの辺にしておこうか。
後書き
SES契約にするか、請負契約にするか難しいですね。
そうだね、プロジェクトの特性から判断するのがいいと思うけど、難しい問題だね。会社によっては請負契約はしていない会社もあるんだ。
エンジニアといえど、契約形態は無視できないですね!